かつては欧米人や女性特有の疾患と考えられていたのですが、皆さんのように外反母趾で悩む人は多くなっており、大手シューズメーカーの調査によると、日本人の3/4近くに外反母趾の高リスク要素があると言われています。

もはや成人男性、子供(小学生~中高生)、スポーツ選手も外反母趾は多く、例外ではなくなっています。

外反母趾とは

外反母趾とは母趾(親指)の付け根辺りが出っ張り、その指先が示趾(人差し指)の方へ曲がってきて(外反)、写真①のように「くの字」型になっている状態です。

この「くの字」の角度によって重症度が分類されています(図①)。

 

 

 

外反母趾は身体にどんな影響

まず悩みの発端の多くは「痛み」だと思います。痛みの度合いと外反母趾の重症度(変形度合)は必ずしも比例しているわけではありません。重度の方でもそれほど痛くなかったり、り、軽度の方でも痛みが強かったりします。

外反母趾にまつわる痛みは大きく二つのタイプに分かれます。

1)母趾の出っ張ったところが靴に擦れて炎症を起こして痛くなる場合。

2)靴を履いているかどうかに関わらず、足や趾(指)の関節自体に痛みが出る場合。

どちらのケース(両方の人もいらっしゃいます)でも辛いのですが、痛みをかばった歩き方や身体の使い方を続けていると、悪影響が全身に及んでしまうこともあります。

そうなる前に、できるだけ早期改善することが望ましいのです。

また、「痛みなし=問題なし」ではありません。

痛みがないからと放っておいて良いわけではありません。

外反母趾になっているということは、足の靭帯が弱く、骨組みをしっかり束ねられておらず、足の中はとてもグラグラしている状態です。

ラグビーで例えると、スクラムをガッチリ組めていない状態で、ちょっと相手に押し込まれただけで崩れてしまうようなものです。

骨のまとまりが悪いので力も上手く入りません。

そのため、足でしっかり踏ん張れなかったり、ふらついたりします。

つまずくことも多くなったりします。

筋肉も働きにくいため循環が悪くなって、浮腫や疲労が取れなくなります。

上体(足首から上)に無理がかかって、足首や膝を傷めてしまうこともあります。

また、不安定な中なんとかバランスを保とうとするあまり、姿勢も偏ってしまって、反り腰、猫背や側弯、ストレートネックなど姿勢不良にもなることもあります。

上に挙げたような症状や姿勢の問題は、外反母趾とは関係なさそうに見えますが、驚くことに、外反母趾が改善されると同時にこれらも改善されることも多いのです。

外反母趾の原因

ちまたでは、外反母趾はハイヒールや先の尖った靴のせいだとか、女性に多いことから足の筋力が弱いからだと思われがちです。

しかし、靴を履かない屈強な原住民族にも外反母趾は多く、履物や筋力低下が根本原因ではありません。

足病専門医療の先進国アメリカでは、過剰回内(オーバープロネーション)とアブダクトリーツイスト(つま先を外を向けるように足を捻りながら地面を蹴る動作)とが重なって、外反母趾が引き起こされているいうのが常識になっています。

つまり、靴の是非はともかく、足の使い方や歩き方の善し悪しが、外反母趾になるかどうかの決め手になっていると言っています。

過剰回内(オーバープロネーション)とは

その過剰回内とはどう言った状態のことかというと、下の図の左のように踵の骨が曲がり内くるぶしや足のアーチが地面の方(内側)に倒れている状態です。

ご自分の足を観てもよく分からなければ、膝の位置を目安に確認してみましょう。

膝頭がつま先より内側を向いていませんか?

鏡の前で観察してください。

回内状態は歩行時のショックアブソーバー(衝撃吸収機能)として大切なのです。

しかし、ズーッと回内になっていたり、極端な回内になっていたりする人がいらっしゃいます。

もともと偏平足であったり、母趾が示趾(人差指)より長かったりと、過剰回内になりやすい先天的な要因を持っている人もいますが、それよりも普段の間違った足の使い方や歩き方のほうが悪影響を及ぼしていることが多いのです。

 

外反母趾の改善方法

皆さんがいままでテーピング、装具(サポーター、プロテクター)、マッサージや足の体操をしても効果がなかった理由は、もうお分かりですよね。

それらは変形の矯正や除圧など保護をする対処療法であって、過剰回内そのものを改善させるものではなかったからなのです。

一時的に症状が緩和されたり、形が良くなったりしても、日常的な身体の使い方が変わったわけでないので、生活しているうちに悪い状態に戻ってしまいます。

そうなのです。「歩き方の改善」こそ外反母趾の根本療法ですよね。

そこで、「そうか歩き方か!」と思って、

「足指を意識して歩こう!」

「足で地面をしっかり蹴って歩こう!」

「身体を捻りながら歩幅を大きく歩こう!」

「脚や膝をしっかり伸ばして颯爽と歩こう!」

などとお考えになるかも知れません。

ところが、一般的に善しとされるこのような歩き方は、かえって外反母趾を悪化させるため自己流で取り組むととても危険です。

私たちは、生体構造力学(バイオメカニクス)という信頼のおける研究から編み出された「ゆるかかと歩き(ネイティブウォーキング)」という歩行指導と整体施術を組み合わせた「ネイティブウォーキング・プログラム」を提供し、子供さんからご年配まで多くの方に成果を出していただいています(協会・導入院実績)。

外反母趾でお悩みの皆さま、当院をお役立てください。